挿し芽で増やす芝桜
大きく育ったら、枝を摘み取って増やしてみませんか?芝桜は「挿し芽」で簡単に増やすことができます。 大きく育った芝桜からは沢山の「挿し穂」が取れるので一気に増やすことができてオススメです。
◆挿し芽(木)とは
葉・茎(枝)・根などの植物体の一部を切り取って挿し床などに挿し、不定根を発根させ、独立した植物体を再生させる方法。
※公益社団法人 日本家庭園芸普及協会 資料抜粋
①挿し芽に最適な時期
植え付け時期に合わせて挿し芽の時期を選んでください。
芝桜の発根適温は15~20℃くらいです。
【春に植えつける場合】
前年度の9月頃に挿し芽をします。
9月に挿し芽をすると、比較的早く発根します。霜が降りにくい地域の場合、根が出たらすぐに植え付けることもできます。
【秋に植えつける場合】
同年度の4月頃に挿し芽をします。
暑くなると発根しにくくなります。挿し芽をするときは西日と水管理にご注意ください。
※気温が高くなってから挿し芽をした場合、夏越しが難しいため、秋に作業することをオススメします。
※秋に苗の状態で冬越しさせる場合は、霜に注意してください。霜がおりやすく凍りやすい地域は外管理ができません。霜がおりないところで管理することをオススメします。
②準備するもの
5cmに調整した芝桜の穂
できるだけ新芽の先5cmの部分を使いましょう。若い芽のほうが根が出やすく元気な苗を作ることができます。
もみがら・そばがら
もみがらを入れると水はけが良くなります。また、もみがらの代わりにそばがらを使う生産農家もいらっしゃいます。
山土
粘土質が少ない山土が最適です。培養土も可能ですが、じっくり強い苗を作る場合は山土のほうが適しています。
割り箸・ピンセット
割り箸やピンセットがあると挿し芽がしやすくなります。割り箸はカッターナイフなどで先を細くすると使いやすくて便利です。
容器(ビニールポット・セルトレイ)
容器は何でもOKです。植木鉢に直接挿しても根がつきます。たくさんの苗を作りたい方はビニールポットやセルトレイがオススメです。
③挿し穂の調整がポイント
穂の下のほうの葉を取除くことで根が出やすくなります。
④土の配合について
山土:もみがら=7:3となるように配合しましょう。
少量のバーク堆肥を混ぜると根張りがよくなります。
⑤挿し芽をしましょう
・ビニールポットに直接挿す場合は、4~5本をまとめて挿しましょう。・セルトレイに挿す場合は1~2本ずつ挿しましょう。
⑥植えるまでの管理
【水やり】
挿し芽後2~3週間程度は、土が乾かないように十分水やりをしましょう。
十分発根が確認できたら、土の表面が乾燥したら与える程度で管理します。
【管理場所】
・秋に挿し芽をする場合は、特に管理場所で注意する点はありません。
・春に挿し芽をする場合は、強い西日に注意しましょう。
⑦苗の完成!植えましょう
ポットから外すと元気な根を確認できます。これくらい生長したら苗の完成です。
増やした苗を地植えすればより沢山の芝桜が楽しめます。 芝桜の植え方はこちら
株分けで増やす芝桜
株が大きく混み合ってきたら、枝を摘み取って増やしてみませんか?芝桜は「株分け」でも簡単に増やすことが出来ます。 大きく育った芝桜は、株分けをする事で風通しを良くする効果もあり、確実に大きい苗が出来る方法です。「株分け」に関しては、動画でのみご紹介させていただきます。
◆「株分け」とは
すでに大きく育っている苗を根から掘り起こして、小さく割って増やしていく方法です。「挿し芽」で増やす方法に比べるとあまり数は出来ませんが、安全で確実な方法になります。